度々お世話になっているKAI-YOUさんブログで良記事をあげていたので、自分なりに「運営方針」について咀嚼してみました。

彼らは「POP」を世界に発信しているメディアなのですが、POPってなんぞや。ってなところから、自分たちのコンテンツをどう作るかってところがまるっと編集方針としてまとまっているのです。

このあたり、個人のブログであっても、なんだか役にたちそうだぞ!という手応えがあったのでポエム的なメモを書いてみます。

 

自分たちのテーマは、営業的なものであっても、内部的なものであってもブレない。

KAI-YOU.net、「広告掲載について」にあるポップの定義はこちら。

私たちは、「ジャンルの垣根を越える」ものを「ポップ」と定義し、ポップなコンテンツをさらなる領域へと広げ、伝えていく記事を制作してきました。日々培ってきた記事制作やメディア運営、雑誌制作、PR協力で得たノウハウをフルに活かし、KAI-YOU.net編集チームが、記事、映像、イベントなど、典型的な形式に止まらない、さまざまな広告プランをご提案させていただきます。

私たちと一緒に、「ポップ」に、世界へ発信していきましょう。

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そして、編集方針にあるもの。

取り上げるネタは、あらゆるジャンルの中で、POPなもの。

ここでいう「POP」とは、「そのジャンルを好きじゃない外側の人にも届きうるコンテンツ力のあるもの」。ただ、超情報化社会である昨今は「元ネタや背景を知っていないと面白がれないもの」、つまり文脈依存度の強いものも一定数存在する。それは、そのままでは、文脈を共有してない人にとっては“POP”なものにはならない。

そこで、記事ではその文脈の溝を埋めることで、POPを橋渡しするということを意識する。

そのため、「そのジャンルやコンテンツを全く知らない人でも記事を読めば、何がPOPなのか(なぜ面白いのか、どう盛り上がっているのか、あるいはなぜこれからPOPになると思うと筆者が考えているのか)がわかる記事」の構成を心がける。

ネタの選定より抜粋

定義の部分で言えば全然ブレていないように見えます。

文脈を持たない人にでも届けることのできるものを「ポップ」であるとしつつ、その方法論が執筆や編集であるといった感じでしょうか。

とはいえ、彼らの場合、ブランドを運営したり、なんだか色々なことをやっているので、これは編集方針というより社是のようなものなのではないかなーと、僕からは見えています。

 

ブロガーにも使える、KAI-YOU流「編集の心構え」

「POP」を捉える編集の心構えとして記されている内容は、まるまる全ブロガーに言えることであり、職業ライター、職業編集者ではなく、趣味で何かを発信する人間すべてが、ある種の方法論として認識して良い内容になっています。

日常の心得、執筆の心得、編集の心得としてまとめられているが、執筆や編集以外にも活かせる内容です。

日常の心得に学ぶ

「全てを血肉にすること」「つまらないものも多く経験すること」この二つが基本姿勢として素晴らしい。

そして、「なぜなのか?」の言語化や「わからない」ことの容認、「好奇心」の奨励という方法論を明示的にしている。

このあたりは、メディアならではだなあと思う部分もあるけれども。

どこまで行っても、「なぜ」と「具体的表現」はセットだと思うのです。

具体的表現とはすなわち、彼らの場合は言語化であり、人によってはグラフィックデザインかもしれないし、ドローイングかもしれないし、サンプルのテストコードかもしれない。

自分なりのロジックは、アウトプットすることによって整理されるし、それが製品になる可能性を秘めている。

アウトプットした成果物ではなく、アウトプットするための一連の行為に人格や考えが宿るという考え方は、非常に共感できる。

幅広い興味の対象に対して、熱狂的に。何故それに熱狂できるのか。色々な角度から新しい興味を探せるか。

熱狂したものが多ければ多いほど、血肉となる持ちネタの母数は増えるんだぜ!

と、勉強になるのです。

執筆の心得に学ぶ

ここはクリエーター全てにとって役に立つ内容。

執筆者であるからこその内容もあるけれど、基本的には軸はしっかりブレないようにしながらも、コンテンツを作るためのハードルを下げ、精度をあげていくのにとても参考になる内容になっています。

あくまで方法論の指針ではあるけれど、自分の勝ちパターンに捉われず、毎回きちんと向き合うとか、意外とルーティーンにしがちなことを突いてくるのです。

己の真ん中は曲げないで、自分の中の「届けたいもの」を「届けたい人に」届けさえすれば良い。

誰かにとってクソみたいなものでも、誰かには刺さるかもしれないじゃない!

という良い勘違いを与えてくれるのです。

編集の心得に学ぶ

執筆と編集の立ち位置を明確にしているけれど、クリエーターすべてに当てはまるんじゃないかなあと思います。

制作活動と展示活動をする時に近い。

記事の言葉を借りて再構成するならば「いい作品を作ったのにコケました」は展示下手なクリエーターの怠慢。

なんか違うか。まあいいや。と思いつつ。

その昔、芸人の友人が「わかりやすさ」を大事にしてたなあ。とか思い出したのですが、結局のところホスピタリティなんだと思います。

ディレクターとして、お客さんに技術的な話をする時、いかに平易な表現をするか。

デザイナーとして、自分が提案する内容の仕掛けをいかにわかりやすく説明するか。

多くの場面でホスピタリティは必要だけれども、どんな場面でも自分のエゴも出さなきゃいけない。

それは売り上げや利益の話であったり、先進性を説く話であったり、場合によりけりだけれども。

できることや、表現できることが大きくなればなるほど、暴力になることだってある。

すべてを認識して、その上での覚悟って大事だよね。ということを改めて感じたのです。

 

たまには人の記事の感想文も良い

そんなかんやで、良い記事だなーと、自分なりにメモメモしてみたわけですが。

世にプロダクトやサービスを送り出し、お客さんの求めるものを受託で作り。というある種作り手ではありながらも、バリバリのエンジニアでもなければ、デザイナーでもない。そんな僕にとってひとつアドバイスになったような気がします。

もはや技術ブログとかじゃない感じで、オモロいなあと思ったことをただ書くだけにしようと思う今日この頃。

「KAI-YOU代表のちゃんよねさんは去年数年ぶり2度目あったらヤバいオーラになってたヤバいやつだけどやっぱヤバい」という意味わからない言葉を残してこの記事を終えたいと思います。なんかごめんなさい。