芸人養成所での講義内容の一部を聞いてから、デザイン案件に生かしていること
僕の友人に、たまにテレビに出る芸人さんがいるのですが、元々彼とはバイト仲間でした。
そんな彼と昔、バイトの暇な時間の雑談で教えてもらった、養成所での講義の一部をもとに、芸人以外の仕事でも生かせることをひとつだけご紹介したいと思います。
ネタの長さをいくらでも調節できる方法のひとつ
芸人さんのネタは3分や5分など、それはそれはIT勉強会で言うところのライトニングトークのように、基本的には時間がきちんと決まっているそうです。
時と場合によっては、3分ネタを5分に調整などもあるようです。
そこで、ひとつの方法として、喜怒哀楽+クレイジーという方法論を教わったとのこと。
「俺、タバコやめたんだ。」と言いながら火をつける
たとえば、「タバコをやめた」と言いながら火を付ける。
それに対して、「辞めたんじゃないのかよ!」と突っ込む。
それに対するリアクションとして、喜怒哀楽で回す。
「そうそう!辞めたんだよね!」「うるさい!やめだやめだ!」「そんなに言わなくていいじゃない・・・」といった形で組み立てていく。
それだけで基本的なネタはできるとのこと。(面白いかどうかは別として。。。)
そしてクレイジーな、突飛な、脈絡のない意味不明な言葉や動きで返す(それこそいきなりでんぐり返しから決めポーズとか)という選択肢。
普段の仕事に置き換えてみた
僕ら、いわゆるWEB系のクリエーターにとって、タイトなスケジュールの中で、企画やデザインラフを3案出す。といった状況がよくあるわけです。
たまにこれが物凄く辛い。頭をいくらひねっても、びっくりするくらい何も出てこない。スランプのような状況もあるわけで・・・。
そんな時に1つでもアイデアが浮かんだ時に、それを派生させながらアイデアを膨らませるとう方法論に行き着きました。
喜怒哀楽の変わりに、おきかえられるもの
訴えかけたいイメージであったり、カラーであったり、といったものを整理します。
例えば病院であったら、普通に考えれば白ベース!でなんとなくのラフイメージを広げていくことが多いのですが、白である理由は「明るさ・清潔感」だと思います。
であれば、「親しみ」のためにオレンジであったり、「やすらぎ」のためにグリーン系であったり、「クリーン・安心」のためにブルー系であったり、ベースになる白にあわせるパターンが、テーマとともにいくつか出せるようになる。
そうなれば、「親しみ」を足すために色調としてオレンジ、親しみやすさなら直線だけではなくて曲線もいい具合に使ったほうがいいかな。とか。
「やすらぎ」ならグリーン、というか森や木、草といった自然物のモチーフを使ってもいいかもしれない。とか。
「クリーン・安心」なら少し直線的な部分を増やしながら、グラデーションの使い方で少し柔らかく見せようとか。
それだけで作るべき方針がいくつかできる。
どこまでいっても、デザインや企画において、一番シンドいのはネタ出しですよね
そんなわけで、これはあくまで方法論のひとつで、これだけではないのですが、ネタが出なくて困った!という時には、ロジックに頼るのもプロフェッショナルの技や知識のひとつなのではないでしょうか。
PhotoshopやIllustratorの技術は、使った時間、覚えたショートカットがすべてですが、アイデアの出し方はマインドひとつなので、仕事全体における速度を圧倒的に早められるひとつの要素だと考えています。
他にもいくつか、思考法があるのでおいおい紹介します!