1年とちょっと働いた、東京の隅っこの総合広告代理店を6月15日付で退職し、6月17日より、音楽・エンターテイメントを中心としたプロデュース、マネジメントを行っている、株式会社イータレントバンクへ転職します。

退職を決意してから転職まで、あっという間にいろいろなことが決まり自分でも驚いている部分と、株式会社イータレントバンクの社長でもある殿木さんと僕の両方を知っている人には結構新鮮な驚きを与えるような気がしています!

退職を決意するまで

WEBディレクターとして、社内のWEB関連業務のほとんどの案件に大小問わず関わらせて頂きました。

制作はもちろん、PPCやアフィリエイト広告・ソーシャル・ネットワークを利用した広告戦略についての提案資料の作成、某案件では泣きながら右も左もわからないLinuxで動くVPSの設定をしたり。

社内で初のWordPressによるサイト運用のワークフローやアクセス解析の効率化等も提案・実行する機会を与えていただいたことは、会社の規模が小さかったとはいえ、大きなチャンスとなりました。

他にも、某専門学校の学校案内パンフレットでは70ページもののパンフレット、医学系の学会サービスの現場に立ち会うなど、WEB業界だけでは絶対に経験できない経験もできました。

しかし、それと同時に感じていたのは、会社員であるということへのリスクでした。
仕事以外の部分でもせっかく面白そうな話を持ってきてもらったり、思いついたりした時、絶対にマネタイズしないという条件か、自社が主導してやるかという2択しか(表向きは)とれないわけです。

面白そうな事というのは基本的には自己実現や自己満足のために行う行為だと思っていて、ある部分の自己実現では「よくわからないけど面白そうなことをやってる人」という自己ブランディングが必要であり、「ポートフォリオの目玉になるようなことにしよう!」とか言ってもらえていても、それができない現実。

面白そうなことを立ち上げても、自分が参加しているという事実を表向きに表明できないなら、作業量分のマネタイズは最低限していかないと意味がないですし、マネタイズを絶対にしないという選択肢はあり得ないと思いました。

せっかく色々と誘ってくれる友人たちを、自分の物理的な時間以外の理由で、興味を持っているのに断り続けるということ。それは何より、仲間たちからの期待を裏切り続けているような気持ちになっていきました。

もちろん、それは会社として当たり前の話なのだけれど、その中に居続けてこれから20年も30年も勤め続けられるかということを考えると、自分の生き方として何か違うな。と思ったこと。

他にも、自分自身で媒体(というか何かのサービス)を作りたかったけれど、媒体はいらないという会社のスタンスとのギャップだとか、他にも色々とあるといえばあるのですが、自分の中での閉塞感をクリアにするため、一度退職してフリーランスとして、色々と整理をしつつ、暖めていた企画を、受託案件をこなしながら実行したいと思ったのが退職のきっかけでした。

転職するまでの経緯

会社に辞意を表明し、退職までの日程が決まる暫くした頃、一部友人には「会社やめる!」と伝えていました。

そろそろ名刺とか作らないとなあ、挨拶まわりとかしないとなあ。屋号も新しくしようかなあ、なんてぼんやりと考えていた頃、かねてからはたらくミュージシャン協会でご一緒させていただいている、イータレントバンクの殿木社長から電話があり、「一緒に仕事しない!?」というお誘いから、翌日すぐにお話する機会を作る事となり、翌日、殿木社長、取締役の廣田さんと面談し、色々な事を話しました。

社内のこと、働き方のことからはじまり、自分のこれまでの仕事に対する不安感、夢の事などなど。

僕が社員としてジョインするにあたっての色々なボトルネックに対しても全てお話しましたが、全てがあっという間に解決されていきました。

「ウチはやったらダメなこと探すほうが大変だよ!」

の言葉で大概が片付いてしまうのが本当に凄かったなあと、今でも思います。

数日後、WEBディレクターとして働く社員さん2名との面談をセッティングしていただき、業務の話を中心に色々な話をしました。

テクノロジー寄りの話、ワークフロー的な話等が中心でしたが、これまで面談以外でお会いした方も含め、社員の方々の人柄が非常に良かったこと。その上で物凄い熱量を持って仕事をしていることが何より魅力に感じました。

個人的に一番ネックになっていたのは殿木さんとの関係性でした。

先輩であり友人でありといったような形から、別の関係性も生まれるわけですが、そこは場所によって切り替えて両立する!という部分で殿木さんを信用することにしました。

僕も16歳くらいの頃はStratvariusとかSonata ArcticaとかHelloweenとか、いわゆるメロディックスピードメタルに傾倒していた時期もあり、前々から変に話が合うというのもありますけど。。。笑

これからのこと

転職とはいえ、試用期間もあるわけで、まずはそこで色々な溝を埋めながらという働き方です。

来る案件は、君だから来るんだし、それはあえて捨てる必要はないよ!ということで許していただいた個人的な案件は当面、納期長めの休日フリーランスという形で請けさせていただくこととなります。

社内では、勿論既に動いている案件にジョインしていくところからですが、「終業後1Fスペースで勉強会開いても、コワーキングスペースにしても、OKだよ!今ゲームとかアプリ作ろうとしてるなら、できたら俺が売ってやるよ!」という頼もしい社長もいるので、社内起業という選択肢もあるかもしれません。

一人のクリエーターとして、積極的に自分でもサービスを開発することを視野に動いていくつもりでもあります。(利益をどこまで本気で獲りにいくかは別として、実際僅かながら関わっているサービスへの本格的なコミットや、企画もしていない段階のものも含めて友人から誘われているサービスなどが中心になります!toki kawaseとかmah_labあたりと何か作りたいなあ。)

個人的な付き合いでやっている、DAG FORCETHE AUTOCRATICS等の案件については、音楽中心の会社で仕事をすることもあるので、会社にも、彼らにもいい形でフィードバックができればなあと考えています。

エンターテイメント全般を扱うこので、友人でともにPodCast配信をやったりもした芸人のクチタマ80の望月ゴールデンハイスクールの旭、それから最近ファッションブランドを立ち上げたrockfordの大ちゃんなんかとも、今後共良いシナジーを生み出せればいいなと思います。

同世代で頑張っているクリエーターに感じる思いというのが強くて、絶対に売れてほしいし、絶対に負けたくない。協力は惜しまないけど負けないぜ!ということを胸を張って言える環境というのはありがたいことだと思っています。

元々自分のバンドのためにHTMLやFLASHでWEBを作り、Illustratorでフライヤーを作っていたことが原点でもあるので、自分にとっても原点回帰。すべてをクリアにして、フラットな状態から新しいことができる喜びを感じています。

それも、「音楽」や「クリエイティブ」で繋がれた、思っている以上に暑苦しいチームの中で仕事ができることにワクワクを抑えきれません!

会社の、アーティストとリスナーを最短距離で結びつけるという考え方に、生活の中での音楽が、キッズとしてライブに行っていた頃みたいなワクワクをみんなが感じられるような世の中になったら、楽しいよね!という部分で会社とコミットしていくつもりです。

これまで関わりを持たせていただいた方、色々とご迷惑をお掛けしたことも多々あるとは思いますが、皆様のお陰で成長できたことは大きな財産です。とくに営業のAさんとのコンビプレイや、総務営業兼任のAさんとの連携は今までの会社にはない営業マンとの付き合い方でした。

これからお仕事をご一緒する方、アツく楽しく一緒に仕事をしましょう!

どちらも今後ともより一層、宜しくお願いいたします!