Flashとの関係は、学生時代散々迷惑をかけ続けていた悪友のようだった。
その昔、Flash屋さんとして頑張っていた90zbearことわたくしです。こんにちわ。
FlashがAnimateというアプリケーションに変更というか。。。引き継ぎというか。。。ごにょごにょということで立ち上がったAdvent Calendarを見つけてしまったので、つい書いてみることにしてしまったのです。
Flashとの出会い
僕がmacromedia FLASHと出会ったのは、多分1999年ごろ。
確か当時はFlash5Jか何かを使っていた気がします。
当時、ネットサーフィンをしていて、イケてるサイトはフルフラッシュ!みたいな風潮があったような気がします。
そして、音が自動で再生されるのは如何なものか派と、これからのWEBは視覚だけではない!時間軸や音声まで使用するリッチコンテンツだ!派と、骨肉の争いもなされていたわけですが。
そんな中でも、軍艦島というウェブサイトがとてもかっこよかったのです。
友人と、これはキてるぜ!と話していた、2advanced Studio(確かv2)なんかもあり、それはそれは、当時16歳そこらの僕には刺激的なものでした。
そりゃ、Flash買うでしょ
というわけで、Flashを入手した僕は、当時自分のバンドや、表参道で似顔絵を描くなどしていたイラストレーターとしてのウェブサイトをことごとく、フルフラッシュで作るのでした。
そのお陰で、遠い知人の制作会社にバイトで拾っていただき、制作屋としての道を歩み始めるのです。。。
何度かのバージョンアップを経て、macromedia Studio MX を購入。
次のMX 2004まで、完全にmacromedia信者であった僕は、Photoshopよりも、Illustratorよりも、はるかにFireworksが得意なデザイナーになってしまったのですが、これはまた別のお話。
マウスポジションでオブジェクトのプロパティをいじったり、三角関数で擬似3Dな表現をしてみたり、割と派手なエフェクトをする傍ら、いろんな設定を外部テキスト読み込みにしたり、デザインパーツはjpegやpngの外部読み込みにしたり、今回は前回よりメンテナンスしやすいよ!と、悦に浸る毎日でした。
そして細かい時間でFlashバナーを作成。これが実に良い具合だったことを覚えています。
そしてFlashとの別れがやってくる
DHTML?そんなものもありましたが、僕はその頃、ひたすらにFlashでした。
必死にActionScriptをいじり、Flash Liteで携帯用のFlashまでいじり、やっぱFlashは最高にイカしたリッチコンテンツの制作ツールだな!と思っていたのです。
当時の僕といえば、Fireworks、Flash、秀丸エディタで大半の仕事をこなし、写真素材とテキストエディタだけでリアルプレーヤーのストリーミング映像を制作する謎のXML(だったような気がしている)を作ることが主な仕事でした。
一番のお友達はムービークリップシンボルなわけです。
しかし、そんな僕とFlashとの蜜月の関係も、ある日からフェードアウトをはじめてゆくのです。
原因はやはりiPhoneだった
それは、2009年、iPhone3GSの発売。そしてAppleの打ち出す方針。
「Flashとか対応する気ないから!」という方針。
SEOに弱いとか、キャッシュが鬼のようにキツイとか、いろいろな問題を抱えながら、それでも使われ続けていたFlash。
iOSがあれだけ爆発的に普及し、表示できないコンテンツ。
とてもつらい。非常に辛い。
辛いがゆえに「Flashじゃなくてもできますよ。JavaScript使いましょう。」と言っても、「とはいえ、AppleもそのうちFlash使えるようにするでしょ。」という鶴の一言が強い案件。
そんなせめぎあいをしながら、パーツでちょこっとFlashを使う程度。
そんなゆるゆるとした時間を過ごす中、ActionScriptのバージョンアップにより、完全な断絶となってしまったのでした。
そしてjQueryとCSS3、video埋め込みの時代へ
そうして僕は、Flashからどんどん遠ざかる中、jQueryとCSSでの動きに実装を変えていきました。
当時ほど、グイグイものを動かすことも減ったけれど、大半のデバイスで今までよりもリッチな表現が、テキストエディタだけで実現できるようになっていきます。
SVGを使えば、もっと幅も広がる。
でも、細かいイージングみたいなものだったり、モーショントゥイーンで手軽にできたことが、兎に角面倒くさいのですよね。
ベンダープレフィックスを意識しながら、細かいイージングを書くなんてもう耐えられない・・・。
なんて悲観することもあったけれど、僕は元気です。
さよなら、Flash
ありがとう、Flash。
君がいたから今でもWEB屋をやっているよ。
さようなら、Flash。
macromedia時代からの長かった付き合い、使わないのにインストールしていた君ともお別れが近いようだ。
友達の落ち武者ヘアの写真を素材に、頭をクリックすると、目を光らせながら、写真の彼のビートたけしのものまねボイス「なんだばかやろう」が再生される、当時流行った「へぇ〜ボタン」の露骨なパクリ身内ネタや、身内ネタで作られたFlashムービーとか、馬鹿なことにもたくさん付きあわせたね。
Animateとして生まれ変わっても、仲良くしてね。ことり。