wordpressは、皆さんご存知の通り、素晴らしいブログツールであると同時に、汎用CMSとして使っても素晴らしいツールです。

Rails使いで10年PHPに触れていないという友人が、開発なしで情報サイトを作れればなあと言っていた時に、wordpressでいいんじゃない?と言った手前、ブログ以外で使う時の自分なりの考え方をまとめてみました。

なぜwordpressなのか

時系列での整理に強い。

元々ブログツールなので当然なんですが、時系列での情報管理はすごく強いです。ブログが苦手なクライアント向けにConcrete5とかで制作したこともありますが、やはり最新情報などの管理はWordpressで作りたいなあと思うほどでした。

優秀なプラグインがいっぱい

ユーザーが多いこともあり、多くのプラグインが存在しています。

メールフォームやスパムフィルタをはじめ、投稿の中でPHPを実行できるようにするもの、SEOの内部施策を簡単にしてくれるもの、投稿を拡張してくれるもの、ECとしての機能を持たせてくれるもの、など、思いつく機能の大半はプラグインと僅かの手間で実現可能です。

純粋な動作速度も軽量なNucleusには劣りますが、高速化プラグインを使えば表示自体は遜色がなくなると思います。

テーマ(テンプレート)が作りやすい

なんといっても、簡単。HTMLとCSSでモックアップを作り、それに対してwordpressが用意してくれている関数を書き込むだけで大体出来上がってしまいます。少し複雑なものでも、直接PHPを書き込めばできてしまうのでデザイナーでも作ることができるのが魅力だと思います。

あとは、smartyなどを使わないので、改めて習得する必要がないというのも魅力です。

wordpssで作る場合の考え方

固定ページ機能によるページ作成機能(page)と、時系列に強いブログ機能(post)

どんなWebサイトを作る場合でも、単独で成立するコンテンツ群と、時系列などによってまとめたコンテンツ群があると思います。

wordpressでは、ブログで言うところのカテゴリーアーカイブ、月別などの時系列アーカイブ、全コンテンツのアーカイブは基本的にブログのpostに対して用意されています。

pageでは、時系列での管理もできなくはないですが、postの投稿を管理するよりはるかに面倒臭いと思います。

pageが向いているコンテンツ

会社概要、製品紹介、ユーザーへのメッセージ、お問い合わせ、アクセスマップ、プライバシーポリシーなど。

postが向いているコンテンツ

更新情報、ニュースリリース、コラムなど。

ニュースサイト、情報サイトで使える機能

カスタム投稿タイプ

カスタム投稿タイプ(カスタムポストタイプ)を使えば、複数ブログのような運用ができます。

この機能が実装されるまでは、複数ブログ対応版を使うか、複数インストールするか、カテゴリーを駆使するかでしたが、この機能のお陰で、すっきりと、わかりやすい運用が可能になりました。

例えばこれをユーザー管理と組み合わせて、コラムとニュースリリースは管理者ユーザーは全て書き込み、編集ができるけど、寄稿者には特定コラムしか編集できず、さらに記事は下書きまでで公開処理は管理者ユーザーのみといった運用ができちゃいます。

さらに、テーマの作成において、ポストタイプごとにエントリー表示のレイアウトを変えるなど、柔軟でわかりやすい作り方が手軽になったことも大きいです。

もちろん、カスタムタクソノミー(カスタム分類)を使えば、カテゴリーやタグもそれぞれの投稿タイプごとに設定できます。

カスタムフィールド

例えばイベント情報であれば、公開日とは別にイベント日の情報を持たせ、その情報でソートを行いたいのではないかと思います。

商品のデータベースであれば、価格やメーカー名など、固定の入力枠を用意し、投稿をわかりやすく、なおかつその内容でソートしたい場合もありますよね。

そんな時はカスタムフィールドで、枠をサクっと追加することができます。

お問い合わせプラグイン(Contact Form 7など)

いくつかお問い合わせメールフォームを作るプラグインはありますが、これを使えば、予め設定しておいた定型のメールフォームが、postやpageを問わず、ショートコードのコピーアンドペーストのみで設置できます。

イベント情報ページに埋め込んで、その場で申し込みなんてことも可能です。

EC構築プラグイン(welcartなど)

情報サイトのマネタイズの方向性の一つとして、ECを始める場合、こんなプラグインでカート機能を手軽に導入できます。

配送指定や、ポイントシステムや顧客管理など、基本は一通り押さえているので、余程高機能なものを求めない限りは大丈夫です。

SNSプラグイン(BuddyPress

wordpressベースでsnsを構築するプラグインです。

ユーザー間のコミュニケーション機能などを実装したい場合はこんなものもあります。

とは言いつつ、使ったことはないので何とも言えません。

レコメンドプラグイン(Similar Postsなど)

「この記事を見ている人はこんな記事も見ています」みたいなものもプラグインで解決できます。

それぞれアルゴリズムが違うので、いろいろと試して気に入ったものを使うといいと思います。

実際に作ってみる

作ってみるとは言っても、テーマファイルの作り方なんかは今回は置いておいて、どんな機能をどんな時に使えばいいのかという部分をもう少し掘り下げてみます。

コーポレートサイトの場合

コーポレートサイトの場合、ニュースリリースやお知らせあたりがブログのように管理したい部分になるかと思います。

製品紹介やサービス案内、事例紹介などをどうするかという部分ですが、ページとして管理しても良いですし、カスタム投稿タイプで作っても良いと思います。

記事が少なければ、ページの下にページを作っていく方が多くの人はわかりやすくなるでしょうし、記事が多ければ検索機能の強化などがしやすい投稿タイプなど、使い分けると良いと思います。

サービスや製品がどの程度あって、今後どの程度増えるのかという見込みをある程度立てると考えやすいのではないでしょうか。

ニュースサイトの場合

ニュースサイトのメインコンテンツはもちろん記事です。

しかし、「記事」とだけひとくくりにするよりも、「コラム」「インタビュー」「製品レビュー」「イベント情報」のように分けたいですよね。

そんな時はカスタム投稿タイプでそれぞれ分けてしまいましょう。

特に、ライターさんが複数いて、ライターさんごとにコラムを作る。なんて運用をする時にはカスタム投稿タイプで設定しておくとわかりやすく管理できるでしょう。

自分なりのwordoressでの構築の考え方をまとめてはみましたが、あくまで自分なりです。

もっとわかりやすく、柔軟に運用を行うアイデアがあればぜひ教えてください!